Kaguyatom

(Explicit)

何度考えても絶対に俺は正しい、と思うのは正しいことだろ

 

 何かを評価する際に基準となるものは何でしょうか?知識?経験?直感?

 何かを評価する際にどの観点から捉えますか?主観的?客観的?

 よく言われるのは、知識や経験に基づいて客観的に評価することが物事を正確に評価するために必要なことだ、ということです。知識に終わりはありませんし、経験も限られた時間の中で得られる量は限られます。一人ひとりの価値観や知識量などに違いがある以上、客観性というものにも限りがあるということがわかります。好みもあるし。だからこんな音楽が好きとか嫌いとか、ピーマンうまいまずいだとか、「漢 a.k.a. GAMIが悪い」「いやシバターが悪い」とか、そういう違いが生まれる訳です。いくら蚊帳の外にいて物事を遠くから眺めていたとしても、その物事について知識を得たり考えたりする時点で主観性の呪縛からは逃れられないということになります。*1

 また、人間だれしも「自分が正しい」と主張し、認められたいという願望があります。それはそこら辺の小学生でも、上坂すみれTwitterをやめる原因になったイキりオタクでも、みんなが嘘だとわかっていても根気よくYoutubeに真相動画を上げ続ける主婦でも同じで、自分の正当性を評価し、それを主張し認められることで、その欲求を満たすのです。それでも年を重ねていく中で、他人に説得されたり、論破されたり、そういう経験をして、納得していなくても納得したふりをしたり、完全に物事に対する評価と態度を変えたりして、自分の欲求をどこかに追いやりながらなんとかやり過ごす方法を見つけ出します。これは学校と三国志から得られる一つの事柄といえるでしょう。*2

 大人になると、上記のような主張をすることは「自分勝手」と捉えられたり「わがまま」となり、つまり「子供」だと思われます。大人は得てして子供だと思われるのを嫌いますから、どんどん自己主張をする場面が減り、相手の控えめな主張に対し納得や妥協を見せながら折衷を図ります。諸葛亮の提案と、それに対し「いやしかし私は…」と少しずつ食い下がった玄徳。二人とも大人だ。*3

 しかし人には、絶対に譲れないものもあります。止まらない未来を目指して、ゆずれない願いを抱きしめて進みます。飛べないハードルを、負けない気持ちでクリアしていきます。しかしそれすらも、権力や立場によって打ち砕かれる瞬間があります。人はそのたびに限界を感じながら孤独な夜を迎え、どれだけ泣いても朝に出会えないと思ってしまいます。それでも納得したような素振りを見せ瞳を光らせ、心では納得していなくても表に出さず、光と影を抱きしめたまま日々を生きていくのでしょう。戦う毎日です。君はその儚さと強さを教えてくれたけど、傷つけないように歩いて行けたらいいのに…… *4

 

 僕は今年でバスケットボール歴が13年目になります。ただ兄弟がやっていたから、という理由で始めてから、本当にそのスポーツをやりたいがためにやるようになって、気付けばただただ研究し実験する日々が続いてきました。Twitter上のNBAファンとしてそこそこの知名度を獲得する程度には研究成果が得られています。

 スポーツというのは競技中に判断することが非常に多く、それが団体競技ともなるとそれぞれがそれぞれの判断をしていますから、分岐点が多く、起こりうることの量が半端ないです。故に、これが正しい、と100%言い切れるものは存在していないでしょう。でも、スポーツにはルールがありますから(得点とかコートとか)、限りなく正解に近い動きは存在していると思います。単なる技術だけでなく、上記によっても違いが生まれてくるし、だからプロだとかアマとか階級としてそれが表れているのだと考えています。

 まぁなぜこんなことを書いているかというと、そのバスケットボールに関して、どれだけ泣いても朝と出会えない孤独な夜の中にいるからです。できる限り客観的に捉え、どれだけ考えても、それに対し納得できる材料が少な過ぎれば、態度を変えることは不可能でしょう。たかが持っている知識や経験の違いでここまで戦い続けなければならないのです。現時点では僕は論を展開するだけで、証拠になるような裏付けできてません。なのでガキの戯言だと思われています。「SNSで粋がる暇あるなら証明してみろプレイで」といいうことです。でも僕もゆずれない願いがあります。証拠というのは己から叩き出すものだと思っているので、「それに対して、証拠不十分? ならパスとシュートのオートクチュール」というアンサーです。*5

 ただ、可能性として、お互いの知識や経験、考えの違いなどがパズルのピースのように、お互いを補うように機能する場合もあります。コービー&シャックが三連覇できたのも、レブロン・ウェイド・ボッシュのスリーキングスがスポールストラと和解して優勝したのも、グレッグ・ポポビッチとサン・アントニオ・スパーズのゆかいな仲間たちも、R&Bグループ『ニュー・アディション』*6も、まさにパズルのピースのようです。「あーでもないこーでもない」と試行錯誤しながら、一枚の絵や写真へと姿を変えていくことになります。

 そのために人は知識や経験を得、物事を慎重に考えていくのだとしたら、ソロでやるモンスターハンターくらい面倒だと思うし、それでも乗り越えられない壁があることもワンパンマンの強さくらい理不尽です。なんなんだよマジで。

 

 まぁどちらにしろ争いというのは避けたいものですが、魔法騎士レイアースの新装版が全巻セットでめちゃくちゃ安かったので、これくらいは主張させてください。ちなみに、アニメBlu-rayボックスはクソ高いです

 

 

*1:ラッパー・漢 a.k.a. GAMI とユーチューバー・シバターのビーフ(争い)より

*2:声優・上坂すみれTwitterに対するオタクのリプライ、松居一代Youtubeチャンネル、横山光輝版『三国志』より

*3:横山『三国志』より

*4:アニメ『魔法騎士レイアース』の主題歌『ゆずれない願い』『光と影を抱きしめたまま』より

*5:同上。また、超ライブ×戦極 U-22 MCBATTLE 2016 Rude-α vs Lick-G より

*6:ステファン・カリー、クレイ・トンプソン、ケビン・デュラント、ドレイモンド・グリーンの四人からなるNBA発のR&Bグループ

The Art of Point Guard

 今回の記事は某ブログにNBAファンとして寄稿させてもらった記事になります。バスケットボールについて書いたので、バスケットボールについて知りたい方はご覧ください。

 

 


 

 

 今回のテーマは『ガード論』という、なんともまた異論と反論を集めそうなテーマになりました。

 え?「もはやポジションという概念が古い」?うるせえ、黙れ

 

さて、ガードというポジションを語る上で、三つのカテゴリーから見ることにしました。

  1. オフェンス
  2. ディフェンス
  3. バスケットボールIQ

の3点からガードが持つべきスキルについて持論を展開しようと思います。

 

①オフェンス

 まず、バスケットボールは点を取るスポーツである以上、オフェンスが最も大事です。「ディフェンスが~」「メンタルが~」とか正直どうでもいいですし、オフェンスのスキルを持っていることはNBAでは当たり前すぎてみんな軽く見てるでしょ?

 ガードが持つべきオフェンシブスキルには《パス》《ドリブル》がよく挙げられます。細かいことを言うと、パスにもパススピードやレシーブ位置などの技術も存在しますし、ドリブルにもキープ力など様々な要素が存在しますが、これらは《ボールハンドリング》としてひとまとめにしましょう。つまり、ガードがまず第一に考えるべきはこれなわけです。

 では、そのボールハンドリングで僕が特に重要だと思うものを紹介しましょう。それは、

  • ボールキープ力
  • パススピード

です。ボールキープに関していうと「当たり前だろ」と思うかもしれませんが、NBAのトップレベルのディフェンスに対してボールをキープできるのは非常に大事です。…おい、聞いてるのかラーキン?おい!

 パススピード、これはCP3やウォール、レブロンのパスを見るとわかりますが、スピードがめちゃくちゃ大事です。針の穴を通すようなパスでもディフェンスが反応できたら意味ないわけで、ちょっぱやパスを出す必要があります。アシストにつなげるには。ちょうどGSWとOKCのシリーズを見てるとわかりますが、GSWはパススピードが遅いのでスティールされたりシュートをリズム良く打てなかったりしてます。残念ですね。

 ここまで見て大体わかったと思いますけど、要は《TOをしない》ことが大切なわけです。TOというのはしてしまうものではありますが、ボールキープと速いパスを意識するだけで2個は減るでしょう。ウェストブルックならたぶん4個減ります。ラーキンならシーズン平均TOが0.5を切ります。そのくらい大事だと思ってください。

 さあ、ここでこのオフェンス項目の最初の文章を見てみましょう。そうです。「バスケットボールは点を取るスポーツ」なのです。ボールハンドリング能力が最も大事なスキルであるとしたら、スコアリング能力は最も基本的なスキルであると言えます。つまりガードだけでなくすべてのポジションの選手が持つべきものだということです。ただし、ガードに関しては必ずしもリーグトップレベルのスコアリング能力である必要はないと考えています。「フリーなら確実に決める」程度の能力で十分でしょう。

 

②ディフェンス

 ラッセル・ウェストブルック、クリス・ポール、マイク・コンリーなど、リーグを代表するPGには必ず高いディフェンス能力があります。ディフェンス能力はバスケットボールにおいてクリティカルなものである以上、「ディフェンスが上手じゃなきゃならない」みたいなことは言いません。いやだって当たり前でしょ?

 個人的に、ガードに一番大事だと思うのは《ボールプレッシャー》です。ボールプレッシャーをかけるといっても、抜かれないことは大前提ですが。抜かれるくらいならプレッシャーはかけるべきではないです。しかし、ボールプレッシャーはチームディフェンスのクオリティを高める一番の要素です。パスをワンテンポ遅らせたり、ドライブを遅らせたり…そういう積み重ねが大事です。ちなみに、クリスポールとマイクコンリーのスティールはほとんどプレッシャーからです。なぜスティールできるかといったらこれはカバーリングのスピードでもあるんですが、それもボールへの反応の良さが成せる業でしょう。

 ガードはしばしば、ボールマンにつくことが多いためか、ディフェンスで流れを変える必要があると言われます。これはスティール、ブロックなどディフェンスのワンプレイに目が行きがちですが、そうではありません。ボールマンに対するプレッシャー、速いカバーリングによって、相手のオフェンスのリズムを少しずつ崩すことが、流れを変えるために最も必要なことでしょう。その結果としてのスティールやブロックであると考えてもいいです。オフェンスでの少しの「気持ち悪さ」「流れの悪さ」が蓄積していったとき、シュートは入らなくなり、悪い形で終わったオフェンスに引っ張られる形でディフェンスも悪くなります。この時初めて「流れが変わった」といえるのではないでしょうか。

 ここでクリスポール大先生のディフェンスを見てみましょう、すごいですね

www.youtube.com

 

 

③バスケットボールIQ

 『basketball IQ』で検索すると、こんな文章が出てきました。

the ability to make the right play at the right time

 「正しいタイミングで正しいプレイを行う能力」と訳せますが、つまりそういうことです。

 ミスマッチができている、シューターがオフボールスクリーンを使っている、残り時間が40秒だ、1分半点が動いていない、などなど、様々なタイミングがバスケットボールには存在しますが、そういったタイミングで正しいプレイが選択できるかどうかが鍵になってきます。シュートなのかパスなのか?それともドライブなのか?ドライブするとしたら右か?左か?パスするなら誰に?バウンズか?ロブか?ノールックか? 様々な要素を含む一瞬で、正しい選択をしなくてはいけません。この『一瞬の判断力』で、得点につながるかTOになるかが決まります。TOの多い選手はこれがよくない場合が多いです。

 NBAファン御用達のThe Players Tribuneにビラップスの記事がありましたね。そこにこんな一節があります。

 You’ve got K.G., who’s our best scorer — 21, 22 per. You’ve got Wally, who’s our second-best scorer — 17, 18 per. If K.G. don’t have 12-to-14 points at halftime, and if Wally don’t have 8 or 9 — then I’m not doing my job. End of story.

  これはテレル・ブランドンがビラップスに向けて言ったことですが、PGがやるべきことのすべてを示していると思います。『誰が何点取るべきなのか』ということは、ゲームの流れを作る上で最も大切なことでしょう。

 NBAでは、1つのチームに数え切れないほどのセットプレイが存在します。そのそれぞれに1stから3rd、4thくらいまでオプションを設定しており、どのプレイをコールするかで誰が点を取るチャンスを得ることができるのかを選択できます。なので、残り時間や点差、選手の調子、同じセットを何回使ったか などを見てどのプレイをコールするかが、そのガードの『ゲームメイク力』を計る指標になります。『流れを読む能力』とも言えるでしょうか。これがゲームメイクね。OK?

 その点でやはり優れているのはジェイソンキッド、フィッシャー、クリスポールでしょう。『チームを勝たせるPG』には、必ずこの『ゲームメイク力』があります。毎試合選手の平均得点が動かないのがそのゲームメイクの特徴です。選手の調子によって前後することはありますが。実際上記三人はチームを勝たせてますよね?クリスポールはどうせ晩年には優勝してるよ、うん。

 そして大事なのは、バスケットボールIQとは『一瞬の判断力』と『ゲームメイク力』の両方を合わせたものだということです。ガードが持つべきはこのバスケットボールIQであり、それがよければ必ず勝利に近づくはずです。逆に言えば、バスケットボールIQの高くないガードがいるチームは負けやすいです。

f:id:Kaguyatom:20160526203941p:plain

(画像に他意はありません)

 以上が僕個人のガード論になります。質問やコメントございましたら、僕のTwitterまでよろしくお願いします。書き終わった後で一応読み直して推敲しますが、どうせ「あ、あれ書いてない」とか「これも書いてない」とか出てくるので、反応ください。よろしくお願いします。

以上です。ありがとうございました。

 

 


 

 いずれは僕が以前書いていたバスケ関連についての記事もすべてこのブログに移したいと思います。こんな長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。